竣工以来28年間がんばってくれたブーツ型のレンジフードをDIYで新しいスリムタイプに交換しました。
数年前から時折キュルキュル…とかグワングワン…とか回転時に音がするようになり、シロッコファンを取り外してセスキで洗浄したりで騙し騙し凌いでいました。
本体はなんとかかんとか稼働してくれてはいたのですが、フードの塗装が持ち主同様に剥げてきて(笑)、スチームクリーナーで掃除をしたら余計に酷い状態になってしまい、余りにみすぼらしい…。これはいよいよ交換するしかないな、という運びとなりました。
シロッコファン取り外しの時にある程度バラしてみて、なんとなくいけそうな気がしていたので、DIYで挑戦してみることにしました。
Contents
機種選びで気をつけたこと
カタチとしてはアイランド型のキッチンでなければ今はスリムタイプ一択かと思います。
基本的には横幅を確認することで、60cm、75cm、90cmの3種類が標準サイズとなっています。わが家は60cm幅でした。(後で書きますが、わが家の場合、ここにも落とし穴がありました^^;)
本体とは別に、前の部分を隠す幕板も必要です。また、取り付ける場所によってはサイド部分が必要な場合もありますので事前に確認が必要です。機種によって別売になっているものもありますのでご注意下さい。
幕板は幅は本体と同じになりますが、高さの確認も必要です。
色はパナソニックではシルバー一択。NORITZのステンレスのはカッコいいですね。NORITZやRinnaiでは白や黒の選択肢もあるようです。
わが家が選んだのは Panasonic のミドルグレード、FY-6HGC5-S という今年4月にモデルチェンジされた機種ですが、こちらは通常版(BL3形)です。
同じシリーズで FY-6HTC5-S というのもあって、こちらはBL4形で、パワーが強く、配管が長い場合とか外風が強いマンション高層階などで使われるものだそうです。パワーが強い分、音も大きくなりますので、状況に応じたBL規格の選択が必要ですね。
あとはガスコンロとの連動機能の有無、そして掃除のしやすさでしょうか。この辺は価格相応になっているようです。
ひとつ上のクラスとの価格差が大きいのでわが家はこれでOKにしました。
ご参考までに上位モデルも本体のみ載せておきますね。(2024.7.6現在)
最上位モデル FY-60DWD5-S
ミドルグレードモデル FY-60DED3-S
作業開始、まずはバラします
とりあえず外してみないことには裏がどうなっているのかわかりません。ビス止めする部分がなくて補強工事が必要になるかも知れないので、祈るような気持ちで作業を開始します。
全世界に向けて発信してもいいのか!? というくらい汚れていて恥ずかしいですが、レンジフード交換が気になっていたり自分で交換を考えている方の背中を押すきっかけになれれば幸いです(^^;
コンセントからプラグを外し、プラグに繋がっているソケットも外します。
電源を繋いだままの作業は、過ってファンが動いてしまうと危険ですので、必ず電源を外してから作業しましょう。
シロッコファンの外カバー(ベルマウス)を外してから、真ん中の大きなファン固定ネジを普通とは逆向きに回して外します。
それで引っ張ればシロッコファンが外れるハズなのですが、びくともしません。2回くらい外した経験があるのですが、何か間違えたのかな、と勘違いするくらい固着しています。
潤滑剤のスプレーを中心部に吹きかけて、しばらくしてから再挑戦、グッ!!と思いきり力を入れると「クチッ」とようやく外れました。いきなりのハードルの高さです(笑)
このシャッターのお陰で不使用時には外気と遮断されます。オプションで電動シャッターもありますが、わが家には不要です。シャッターの開く向きに注意しないといけません。この場合は右から左に向けて流れるため、このような向きになっていますが、新しくつけるものは真直ぐ後ろ側へ流れるので後ろ側が開くようにつけないといけません。
新しい本体を取り付けます…のハズでしたが…
型紙を貼ってみて、左側の紙が余っていることに違和感…なんで?
さっき取り外した外枠がなかなか外れなかった理由がわかりました。まじかー… しばし呆然。前の枠も規格サイズで600mmのハズなのによく嵌ってたな…
試しに幕板を嵌めてみようとしますが、やはり下側は入りません。どうする家康!?
しかも、ビス打ちが必要になる下の部分がタイルになっていてビスが打てません。どうするどうする!?
………
とりあえず、この日はここまでにして、明日考えます(笑)
レンジフードが使えないことを想定して、相棒はチンでできる晩ご飯を用意してくれました。偉い!!
施工2日目、とりあえず左のBOXを外します
一晩寝てレジリエンス(resilience:回復力)が復活します(笑)
少々のことでめげていてはDIYなんてやってられません(笑)
最悪、タイルを1列剥がすことを覚悟しつつ、左のボックスを外す作業を進めます。
ボックスは背後のビス4箇所で止まっているだけでしたが、ビスを外してもびくともしないコーキングのチカラに驚きました。カッターでコーキングを削る作業がまた面倒です。
人間万事塞翁が馬。ボックスを止めていたビス、タイルに穴を開けて止めていたことに驚きます。
タイルって穴開けれるんや〜!!(笑) 知りませんでした(^^;; あやうくタイル剥がすとこやったでー。
これは朗報です! というわけでコーナンへ走ってタイル用のドリルビットとついでにコーキングガンを買ってきます。
ボックスそのものは左側に10mmほど開けてコーキングされていたので、4mm詰めてもスペース的には余裕があります。
とゆーか、それがそもそもいい加減な施工だったわけですが… 大丈夫かこのマンション…
まあ竣工直後の阪神大震災を耐えたので、基本的には大丈夫なんでしょうが、細部がいろいろ雑です。施工業者あるいは職人さんの当たり外れなんでしょうけど、購入する側の「ものを見る目」も当時はレベルが低かったのでしょう。
今度こそ、の本体取り付け作業です
【ご注意】この時は知識がなかったのですが、換気ダクト同士の接続にはカップリングというものを使うそうです。
どうりで接続が難しいわけです。換気自体に今のところ問題はありませんが、チェックしなければ…
コーナーのカタチになっているものもあるようですね。
幕板を取り付ける前にスイッチを入れて動かしてみます。アルミテープで接続した部分に空気の漏れがないか確認します。これがまたけっこうあちこちから風が出てくるので、アルミテープ増し増しで対応します。
コーキングで隙間をなくします
さて、最後のコーキング作業ですが、コーナンで唯一あった防カビ剤入りのシリコーンシーラント、唯一だったのでうっかり買ってしまいました。色がまさかの「ライトグレー」です(笑) マジか…
ネットで白のシーラントと、あわせてプライマーも再注文しました。
このレンジフードやバスタブにコーキングするかしないか問題はネットを見るといろいろあります。出来上がってみたらコーキングされていない、業者の手抜きではないのか?などなど。
答えは状況次第なんでしょうけど、わが家的にはやって問題なければコーキングしときたいです。バスタブも引き渡し時にはコーキングされていなかったので自分でやりました。業者さんに施工を依頼される場合で気になる方は、どのような仕上がりになるのか事前に確認しておいた方がいいと思います。
コーキングはマスキングが全て、と言っても良いそうです。この時は「ふーん」とか思ってたけど、実際にやってみて思い知ります(笑)
プライマーを塗って行きます。透明だけど、塗った場所はなんとなくわかります。
5分程でだいたい乾くので、すぐにコーキング作業に入りました。
プライマーの説明には8時間以内にコーキングするよう書かれています。
コーキング幅が1mmくらいの所と5mmくらいの所があるので、まずは透明キャップで中の銀色の蓋を破って、キャップについたコーキングをティッシュで拭いてから先っぽをちょびっとだけハサミで切ります。
細い部分のコーキングを先にやってから、先っぽをもう少し太く切る手順です。
シーラントを押し出す加減と移動するスピードは、やってみないと分からないと思いますので、多少失敗してもいいかな、という部分から始めてみます。最初は要領を得ないので多かったり少なかったりします。
シーラントを引き終わったらヘラをピタッと当てて均してゆきます。
進行方向に斜めに寝かせて移動するんですが、外から壁に向かって動かしてゆくと、壁に近くなるところで手が壁に当たってそれ以上行けなくなります(笑)
なので壁側から外に向かって移動させるのが吉です。はい、ワタクシは失敗しました。
一発で決められないと、途中でヘラで修正しようとしても、その途中部分が綺麗になりません。
はっきり言ってムズイです…
整流板を外したついでに油汚れを拭き取りました。1週間でも結構汚れるものですね。オイルキャッチは綺麗なままでした。
やっぱり、コーキングしている方が落ち着きますね。前幕とかは外す可能性があるのでコーキングしていません。
実際に使ってみて、音量はそれなりにありますが、まあこんなものなのかな、とも思います。強にすると結構「ゴーーーー」とすごい音です。静かなのが良ければ高い製品を買いましょう(笑)
増田産業さん TEL.072-737-7542
取り外した古いレンジフードは近所の非鉄金属専門の廃品回収業の会社に持ち込んで処分してもらいました。無料です。
以前、第二種電気工事士の実技試験練習用で使った銅線を持ち込んだときは3,000円くらいくれました。
銅は高価なんですね。あちこちで電線が盗まれるのも妙に納得です。(^^;;
上の看板、「非鉄金属」とは言いながら黒文字の最初に「鉄」と入ってて笑えます。私たちが普通に触れる金属はほぼ対象で、建設に使うH型鋼とかが対象外のようです。わかりにくいですね(^^;
我が家のレンジフード交換作業、ご覧いただきありがとうございました。レンジフード交換を検討されている方のご参考に少しでもなれれば幸いです。
※ビルトインコンロはたぶんDIYではやらないと思いますので期待しないでくださいね(^^;;
↓コーキングで大変参考にさせていただいたサイト